映画 「告白」☆☆☆☆☆

 うだるような暑さの連休終わりの昼間に見に行きました。ほとんど満員ぐらいかな。
 全く時間を感じさせない映画だった。あっという間の2時間。それぞれの人が同じ事象を、それぞれの視点から”告白”していくという形だから時間軸としては同じところを行ったり来たりするんだけど、それが独特でおもしろい。基本的にはシリアスな感じで進みつつも、時折気持ちの悪いくらいにミュージカル調にポップになったり、イリュージョンぽいシーンになったり・・・。普通、そんなことするとすごく安っぽい映画になっちゃうけど、むしろ陰惨な気味悪さを助長していてよかった。
 これ、結局救いようのないくらいアンハッピーエンドなんだけど(まぁ、すくなくとも始まりからハッピーエンドはあり得ないかと分かっていたけど)、何か気持ちがいいんだよね。なぜだろうと思ったら、偽善が全くない。復讐心、功名心、みんなそれぞれの欲に向かってまっすぐ。おもしろいもんだね。

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)